今回は”お名前フロッキー転写シート”の作り方についてご紹介させていただきます。

1、事前に紙の全面に仮接着フロッキーがされたシートを作ります。

混乱が多いのですが、この全面にフロッキーされたシートを”フロッキー転写シート”と言います。

このシートは無地のシートで、ホットメルト(熱で溶ける樹脂)などは付いていませんので、ただのビロード調の用紙です。

2、入稿いただいた情報を基に、アドビイラストレーターを使い製版用のデータを作成します。

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シルクスクリーンを1枚作成するにはコストがかかりますので、何人かのデータを並べて丁付して製版することでコストを下げます。お名前の様に、転写シートにホットメルトをプリントして使用する場合は、原稿を鏡像にする必要があります。

 

 

3、シルクスクリーンを作成します

作成したデータを基に、製版用フィルムを作成し、シルクスクリーンを作成します。

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漢字などの細かい文字が含まれる原稿の場合はハイメッシュでの製版が良いのですが、ホットメルトバインダー自体にナイロンパウダーなどの粉体が練りこまれている都合と、印刷された文字にある程度の厚みがある方が転写しやすいなどの関係で、100メッシュ(地域によっては1000メッシュとも呼ばれる)にて製版します。

 

 

4、転写シートにホットメルトをプリント

作成したシルクスクリーンを使って、フロッキー転写ペーパーにプリントします。

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プリントは、エッジの丸いスキージを使いある程度の樹脂層が確保できるよう意識してプリントします。柄の再現性という意味では角があるスキージの方が良いのですが、転写のしやすさも考えると丸い方が良いです。気温などによる樹脂の粘度にもよりますが2スキージします。

5、ホットメルトパウダーを振りかけ

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ホットメルトインクの印刷のみでも充分なのですが、より一層転写しやすいように、より一層洗濯堅牢度を上げるために、シルクスクリーンでホットメルトをプリントしたインクが乾く前にホットメルトのパウダーを振りかけます。

 

 

6、乾燥

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プリント、パウダー振りかけした転写シートを乾燥させます。この際の乾燥時に熱をかけると、ホットメルトパウダーが溶けてしまうなどの問題が発生することがありますので、自然乾燥が原則です。

 

 

7、パウダーの除去

コンプレッサーエアーを使い、ホットメルトパウダーを除去します。パウダーの除去はフロッキーの毛足の中に入り込んでいるパウダーの除去も含めて丁寧に行います。その際に使用するエアーに湿気が混じっているとパウダー残りによる不良発生などの原因になる場合もありますので、ドライヤーを間に挟んだコンプレッサーを使用します。

8、ベーキング

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<ベーキング前のシート、文字の上にパウダー状のホットメルトが見える。>

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<ベーキング後のシート。ホットメルトパウダー、インクが溶けて一体化している。>

余分なパウダーを除去したプリント後のシートに150度2分程度の熱を加え、シルクスクリーンでプリントしたホットメルトインクの上に乗っているパウダーを溶かすと共に、プリントしたインクも溶かします。

9、シートのカット

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複数のお名前シートを大きな1枚のシートで製作している都合上それぞれサイズに裁断します。

10、試験、袋詰め、完成

全シートの端に試験用の印刷をしておき、全シート不具合がないか検品します。

お客様毎に袋詰め、説明書を封入して完成です!